kotokoto_learn’s blog

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【書評】「男が育休を取ってわかったこと」

皮膚科を専門とする男性医が半年間育休をとって生後6ヶ月から1歳になるまでの娘の面倒を見たことを記録したもの。育休を取る経緯から、制度の説明、準備したこと、妻との関係、実際に育休を取ってみて感じた事をまとめている。

男が育休を取ってわかったこと

 

きれいなところだけではなく、育児ノイローゼになりかけたところもある程度腹を割って話してくれているところも好感を持つ。読んでいる限り非常に育児に積極的な男性と言う風に見えるが、そんな彼でさえ育児ノイローゼ気味になってしまうところに実際の育児がいかに大変であるかというところを垣間見させてくれた。もちろんそのようなギリギリの状況の描写はかなり限定的ではあるが、現在類書がまだまだ少ない中では非常に参考になる。

ママ友など育児の大変さを一緒に共有できる人の存在が大事、と言う指摘もうなずける。

興味深かったのはママと母との交流では、基本的に問題解決を話し合うのではなく共感性が重要であるという点。パパ友の間ではどうなるかというところについて思いを巡らして、(男同士で話す場合は、ママ友との会話と異なり)ソリューションを模索する形になるだろうと言う結論には納得感がある。週に1度でも1人の時間を持つことが重要と言う指摘もさもありなん。

一方で、「車が大好きだけれども(育児中は頑張って)我慢した」と言う話は、私のように車が別に好きではない人間からすると、「それぐらい控えて当然では…」というのが正直なところの感想。

予防接種の忙しさについては、確かに大変そうで、スケジューリングは半ば複雑なパズルになりそう。なお、子供がいくつか病気を持って生まれてしまったことも描写されており、著者のケースでは手術を行って最終的には問題はなくなったものの、実際に子供持ってみるとそういった問題も多くあるのだろう。

長くなったがここまでがこの本の前半。後半では、皮膚科医としての筆者のスキンケアについての見解がまとめられており、この内容も非常に興味深い。この点については別途まとめる。